視察レポート/天空の楽校


▲山里の分校をリノベーションした天空の楽校
▲山里の分校をリノベーションした天空の楽校
▲テラスからの眺望もよい
▲テラスからの眺望もよい


中小企業診断士の竹内幸次です。今日は東京都多摩市のサービス業のコンサルティングをします。

今日は視察レポート/天空の楽校についてです。

【視察レポート/天空の楽校】作成 中小企業診断士 竹内幸次

先日、埼玉県秩父郡皆野町にある「天空の楽校」を視察した。廃校になった山里の分校をリノベーションしたカフェで、標高550メートルの絶景ポイントに位置する。地域資源の再生モデルとして中小企業経営者にとっても学びの多い事例だ。

まず注目したいのは、「不便さ」を価値に転換している点。カーナビでも辿り着きにくい秘境という立地は、通常なら集客のマイナス要因になる。しかし天空の楽校は、その辿り着きにくさこそを「プチ秘境」というブランドストーリーに変え、SNS上での口コミや「初めて来た人が驚く体験」として資産化していた。

私が常々熱弁している、低価格からもたらされる価値よりも、適切なタイミングと体験の希少性からもたらされる価値の方が大きいという考え方を、まさに体現している事例だと感じた。

次に、廃校という遊休資産の活用手法。学校の面影を随所に残しながらカフェとして再生させることで、初期投資を抑えつつ、他にはないインテリアと世界観を作り上げていた。地方の中小企業や商店街にも、空き店舗や廃校、古民家など活用できていない資産は数多くある。「何もない」と諦めるのではなく、「その場所にしかないストーリー」に転換する発想は、業種を問わず応用が利く。

天空のちまきや名水を使ったドリンクといったオリジナルメニュー、樹海と雲海を望む「UMIテラス」など、体験価値を継続的に更新している点も素晴らしい。埼玉という海のない土地に「海」を感じさせるテラスを作るという逆転の発想も、既存資源に新しい意味づけを行う好例だ。


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