ファッションアイテム販売におけるモデルの顔を映すメリットとデメリット

【ファッションアイテム販売におけるモデルの顔を映すメリットとデメリット】作成 中小企業診断士 竹内幸次

洋服やアクセサリー等のファッションアイテムを販売する際にモデルの顔を映す手法は、近年のECサイトやSNSマーケティングで広く用いられている。

モデルの顔を映す最大のメリットは、商品のイメージアップや購買意欲の向上に直結する点である。人は無意識に顔から感情や雰囲気を読み取るため、表情豊かなモデルが商品を着用することで、アイテム自体の魅力が強調される。

また、モデルの雰囲気やパーソナリティが商品イメージに合致していれば、ターゲット層の共感を呼び起こし、ブランドロイヤリティの向上やSNS拡散にもつながる。ファッション業界のSEOとしても、「モデル着用」「着用イメージ」といった検索キーワードが流入増加をもたらすため、顔出しの写真掲載は大変に効果的である。

一方でデメリットも存在する。まず、モデルの顔が強い印象を与えるため、消費者によっては「自分に似合うか」をイメージしにくくなる場合がある。また、モデルの印象が商品自体のイメージを左右し過ぎることや、特定の年齢や人種、性別に偏ったイメージとなり、ターゲットの幅が狭まる可能性も否定できない。さらに、モデルの肖像権やプライバシー管理、画像流用リスクといった法的なデメリットも存在する。ブランドイメージと合わないモデル起用が逆効果となる場合もあるため、慎重な判断が求められる。

中小企業経営者の皆様、時代の変化に合わせて自社商品の魅せ方を工夫し、ブランド価値を高めていきましょう。